2023年8月3日、舞台「千と千尋の神隠し」が、2024年4月から7月の12週間限定で、イギリスの首都、ロンドンのウエストエンドのロンドン・コロシアムにて、上映予定であることがメディアによって報じられました。
ジブリ映画「千と千尋の神隠し」は、海外でも非常に評価されている人気の高い作品だということは、ご存じの方も多いのではないかと思います。
舞台「千と千尋の神隠し」海外の反応(メディア)
海外メディア①「Time Out」
海外webメディア「Time Out」は、
冒頭文で、去年にもロンドンは「となりのトトロ」の世界初演劇舞台化に恵まれたことに触れ、
ニューヨークでも東京でも「となりのトトロ」は舞台化されていない、
我々はこのことに感謝すべきだ、と綴っています。
舞台「となりのトトロ」は、2022年10月8日~2023年1月21日に渡って上映。
13万人以上を動員する大ヒットとなったことを、メディア(映画.com)が伝えています。
2023年1月13日には、千秋楽までのチケットがすでに完売しているという盛況ぶりであったことや、千秋楽を前にプログラムも全て売れ切れてしまったことも、別メディアによって報じられています。
同誌は、
”去年2022年には、恐らく「となりのトトロ」より傑作となったであろう「千と千尋の神隠し」の舞台版が東京で開催された。
もちろん、筋金入りの演劇オタクや強烈なジブリファンなら知っているかもしれないが”と続け、
”この舞台がこの国で2度あるかは分からないので、このチャンスを逃すのは賢明ではない”と、最後を締めくくっています。
海外メディア②「londontheatredirect.」
また、海外メディア「londontheatredirect.」は、
「千と千尋の神隠し」を、
・伝説的なアニメーターであり監督である宮崎駿によって制作された作品
・21世紀最高の映画の1つ
・史上最も素晴らしいアニメーション映画の1つ
・「不思議の国のアリス」と比較される作品
だとして紹介しています。
「不思議の国のアリス」は世界中で知られる不屈の名作ですが、イギリスで生まれた物語です。
イギリスでは、聖書やシェイクスピアに次いで読まれている本だといわれています。
これらの情報から、「千と千尋の神隠し」がイギリスでいかにリスペクトされている作品かどうかということが分かります。
同誌は、千尋役には、橋本環奈と上白石萌音が出演することの他、 久石譲など、制作に携わったスタッフを紹介。
”今アニメーションを永遠に変えた物語を目撃するチャンス”と、最後を締めくくっています。
舞台「千と千尋の神隠し」ロンドンで公演の詳細
舞台「千と千尋」は、「ロンドン・コロシアム」で上映されます。
ロンドンで一番の大きさを誇る劇場です。
客席数は、2359席だということです。
ロンドン・コロシアムのホームページでは、すでに優先予約が開始されており、「千と千尋の神隠し」がページのトップに大きく紹介されています。(英語タイトルは「Spirited Away」(神隠し))
尚、舞台「千と千尋の神隠し」は今回、英語の字幕付きで、日本語で講演されるそうです。
前回公演された舞台「となりのトトロ」では、キャストは日本人ではく、言葉も英語でした。
今回「千と千尋の神隠し」に観に訪れた人たちは、前作より更に、原作に近いジブリ作品を、そして日本の文化を味わうことになるでしょう。
舞台「千と千尋の神隠し」海外の反応(市民)
海外の人の反応を紹介します。
「とても楽しみです」
「日本公式Twitterから駆けつけました!!
カンナとモネがロンドンに来るなんて信じられません。
去年の日本ツアーを見逃したので、これを見るのがとても楽しみです 。
すでに優先予約にご登録いただいております!」
日本で2022年に公演された舞台「千と千尋の神隠し」を観た海外の人の反応を紹介します。
「これはとてもよくできているようです。
俳優たちも、景色も、小道具もとても気に入りました。
アメリカでツアーが行われていればよかったのですが」
「カンナが演劇をするのを見るのはこれが初めてです。
本当に大好きです。
彼女が単に有名人としてではなく、アーティスト/女優として成長していく様子が大好きです」
「ここで湯婆婆を演じているのは夏木マリさんで、映画でも湯婆婆を演じていましたが、彼女は最高です!!
私にとって彼女は、同世代で最もクールな日本のファッションアイコンの一人です」
「俳優、歌手、作家として活躍するモネが紡ぐ言葉は、その優しい人柄を表しており、ちひろの勇気、優しさ、強さはまさにモネそのもの。
そんな素敵なモネさんの劇は、きっとあなたの心にも優しさをもたらしてくれるでしょう」
「これを見た後、私は『ウォルト・ディズニー劇場版は誰?』と思ったマジで、ディズニーが通常自分の映画を舞台化するときよりも、彼らはこの映画を舞台化するのに良い仕事をしたと思う。
ディズニーの舞台化が良くないというわけではない、それはただ、映画について覚えているすべての詳細が実際に舞台ショーに登場することは非常にまれです。
ウォルト・ディズニー・シアターはこのショーからいくつかのヒントを得られるのではないかと私はほとんど思います」
▼こちらは海外メディアのYouTubeで公開された「千と千尋の神隠し」の舞台の様子ですが、キャストのアドリブがすごい、と、賞賛のコメントが寄せられています。
「ハクの俳優登場シーンは… 重要な小道具であるカードが落ちてしまうが、アンサンブルキャストが咄嗟に膝で隠し、次のシーンでは 百音(ちひろ)がまるでカードがあるかのように振る舞うのがとても自然です。
上白石萌音さんのアドリブはリアルな感じで好きです」
「ああ、つい数時間前にこのショーを見たとき、カードが落ちていることに気づきませんでした。
彼らは即興で、間違いが起こらなかったかのように見せかけるのがとても上手でした」
「チケットは取れましたか?
私は幸運にもこの舞台を5回観劇することができましたが、生の舞台で『千と千尋の神隠し』を観ると、まるで夢の世界に入り込んだような気分になります。
しかし、日本で配信された映像を観てみると、モネさんの細かい演技や表情を細部まで見ることができ、ライブのような臨場感がありました。
ぜひ劇場へ行ってください!」
中には5回も舞台を観に行ったという、熱狂的なファンの方もいました。
舞台「千と千尋の神隠し」、ロンドンでも大ヒット公演すること間違いなしです。
こうしてみると、我々がジブリ発祥の地である日本におり、比較的容易にジブリ作品に触れられることの幸運さにも改めて気づかされます。
映画「千と千尋の神隠し」公開から22年、宮崎駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」は、2023年夏、大ヒット上映中です。