現在世間を騒がせている、
自民党が政治資金パーティーの券の売上を裏金として着服していた疑惑が浮上している問題。
このページでは、
政治資金パーティーとは何なのか、
パーティー券とは何なのか、
何が問題なのか、悪いのか
わかりやすく解説しています。
自民党政治資金パーティーとは?〈わかりやすく〉
まず、自民党政治資金パーティーとは何かという話ですが、
政治資金を集める為に開かれるパーティー
のことです。
では、
なぜ議員が政治資金を集める必要性があるのでしょうか?
Q1. なぜ政治資金を集める必要があるの?
国から支給される経費では足りないから
前衆議院議員で、現在は政治界から引退している佐藤ゆかりさんは、MBSNEWSにて、
「(国からの支給だけでは)全く足りていません」と語気を強めました。
だいたい歳費を除いて6、7000万必要ということです。
それでは、議員1人あたりに国から支給されている経費は一体いかがほどなのでしょうか。
Q2. 国からは国会議員1人あたりいくら支給されているの?
議員1人あたり、年間約7,500万円(※2019年度)
内訳は、以下の通り。
表1 日本の議員1人の経費(2019年度) | |
歳費 | 2,181万円 |
文通費 | 1,200万円 |
立法事務費 | 780万円 |
鉄道パス等 | 約190万円 |
秘書関係 | 約3,180万円 |
合計 | 約7,531万円 |
議員1人あたり年間約7,500万円。
これを多いと捉えるか、妥当と捉えるか、少ないと捉えるか。
それは人によるでしょう。
ですが、庶民の感覚であれば大半が大体が多いと感じるのではないでしょうか。
これで資金が足りないということであれば、
度々高すぎると非難されている歳費2000万から足しても良いのではないかと考えるのではないでしょうか。
たとえそうして1,000万を活動資金に充てたとしても、手元にあと1,000万は残ります。
それが不服ということであれば、いっそのこと議員を辞めてしまえば、国は年間約7,500万円潤うことになります。
更に金目当ての政治家も減ることが期待できます。
因みに、これらの歳費等を決めているのも国会議員自身です。
Q3. なぜ国から支給される経費では足りないの?
次の選挙で勝つ為の活動の資金が必要だから。
『公職選挙法』では、
“政治にお金を掛けるのはやめましょう“とうたっている(という理念の元に作られている)といいます。
しかし議員に経費が掛かる理由として、次があげられています。
✔秘書の経費(10人以上必要。国からの経費でまかえるのは3人まで)
→地元で票集めをしたり、要望を聞いたりするのに必要とのこと。
✔事務所の家賃
✔宣伝広告費(ポスター、街宣車など。街宣車は東京用、地元用、自分用最低3台必要)
✔会合の会費(1件1~2万。年末だけで400件)
つまり、これらは選挙で勝とうとする為に掛かる費用です。
“秘書が10人必要“という文言だけを切り取って見ると、
(議員はなんて忙しいのだろうか)などと思いそうになります。
しかし要は、
『公職選挙法』に穴があり、
資金力のある人物が例えばいくらでも秘書を雇ってしまう為に、
周りもそれに対抗しようとしてそうなるということです。
“議員には金がないとなれない“といいますが、
その通りなんですね。
そうならない為には、
『公職選挙法』を改正し、上限をもうけることが必要だと佐藤ゆかりさんは指摘しています。
Q4. なぜ国から支給される経費では足りる範囲で活動しないの?
選挙でお金使って勝てるものなら勝ちたいから。
議員たちが、
『公職選挙法』の理念を無視しながらも、
パーティーを開くなどして国からの資金を超越してまで選挙活動をする理由。
これはあくまで憶測になりますが、
資金力で当選している資金力のある議員が、法を改正したいとは考えないからでしょう。
“自分たちに不利な法律はつくらない“
これは議員のお約束です。
裏金問題で逮捕者が出ないのと同じです。
そこまでして権力にしがみつきたい理由が、
金や地位の為ではなく、国の為であると願いたいものですね。
議員が裏金問題で逮捕されない理由は次の記事で確認
自民党政治資金【パーティー券】とは?〈わかりやすく〉
ここまでで、
自民党政治資金パーティーが、議員たちの都合で開かれているものだということはなんとなく分かったかと思います。
続いて、パーティー券とは何か?ということですが、
パーティー券とは、
パーティーに参加する為の券
のことです。
このパーティー券の売上金が、
本来政治活動に充てられるべきところを、
議員の裏金に回されているのではないかということで、
問題になっているわけですね。
パーティー券の値段は?
1枚2万円
パーティー券のノルマは?
1人50万~150万程。
当選回数によって異なるという。
安部派の場合、1回生は60万円、閣僚経験者は400万円、最高額は750万円だということです。
それぞれだということですね。
ノルマが達成できなかったら?
自腹を切る
ノルマは絶対、ということですね。
一見大変そうですが、年収を考えればムリのない設定ともいえます。
海老で鯛を釣る為と思えば、みんな協力するでしょう。
とはいえ、人間は1円でも損はしたくない生き物です。
ということで売るのが苦手な人は、
2万円→1万円等、パーティー券の値段を吊り下げてでも買ってもらこともあるそうです。
パーティー券の購入方法は?
1.政治家から購入
2.政党の事務所から購入(インターネットや郵送でも購入できる場合もある)
パーティー券を購入するメリットは?
●政治家と交流ができる。
・パーティーに参加できる。
・活動資金を寄付することができる。
パーティに参加したり、
パーティ券を購入して寄付するとこで、
政治家との親睦を深めます。
政治資金パーティーなので、
その目的はあくまで政治家との交流にあるということですね。
ということで、
政治資金パーティーでは料理自体は質素なものの(水のみということもある)、
その代わり握手会や、写真撮影会が行われることもあるそうです。
お付き合いで1人が何枚もパーティー券を買うこともある為、
売りさばいた枚数よりかは、来場者数の方が少なくなります。
自民党政治資金パーティー裏金問題…何が問題・悪い?〈わかりやすく〉
政治資金以外のことに使われていた可能性が高いから問題・悪い
✔法律的な問題(政治資金規正法違反、脱税)
✔モラル的な問題
寄付金が政治資金以外のことに使われていた可能性が高いといっても、
ほぼ黒であるとみられています。
これは会社に置き換えてみると想像してやすいです。
会社への寄付金が、何の記録も残されずに会社からいち社員に現金で手渡される。
闇の匂いがプンプンしますね。
そうして受け取った裏金を、一体どれだけの人が本当に政治資金として使うのでしょうか。
キックバック自体は問題ではない
パーティー券の売上金が裏金に変わるまでですが、メディアの取材によって、最低でも2パターンあることが分かっています。
①キックバック
②そもそも党も通さない
①キックバック
キックバックとは、たとえば党から、ノルマを超えて売り上げた分を「頑張ったので、あなたの政治活動に使って下さい」と戻されることです。
政治資金収支報告書に記載さえしていれば、キックバックしていても、特に何の問題もありませんでした。
寄付金がたとえ事実上の賄賂であったとしてもです。
しかしそんな簡単なこともあえてしていなかった為に、
それはつまり使い道を知られたくなかったということなのか
と問題となっています。
②そもそも党も通さない
先に、自分に課せられたノルマ分を自腹で振り込む。
⬇️
それから、パーティー券を売れるだけ売りさばく。
⬇️
プラスになった分もそのまま自分の懐に入る。
という方法もあるそうです。
政治資金規正法違反で問題・悪い
政治資金規正法によって、政治家が寄付を受けた場合、それを政治資金収支報告書に記載することと定められています。
脱税で問題・悪い
裏金が政治資金として使われたことの証明ができない場合には、脱税ということになります。
個人からもらった金なのであれば、贈与税に確答するでしょう。
国民みな平等でなければおかしいです。
モラル的な問題
法律上抜け穴があり逮捕することが難しいといしても、確信犯であることは誰が見ても分かるようなもの。
寄付した側も寄付した側で、元々賄賂目的なのであれば、寄付金が何に使われていようと気にはしないのでしょう。
双方のモラルが問われています。
議員と癒着している支援者がいることを考えると、パーティーがない方が民主主義に近づき、国民にとっては良いことのように思えます。
自民党政治資金パーティー券問題、告発者は?▼
まとめ
【わかりやすく】パーティー券とは・自民党裏金【何が問題?】
パーティー券とは、議員が政治資金を集めるためのもの。
選挙に勝つためにはより多くの資金が必要となる為、
政治資金パーティー券で裏金をつくることの問題・悪い点は、
①法律に違反しているから問題・悪い(政治資金収支報告書へ記載しなければならない)
②政治資金以外のことに使われている可能性が高いから問題・悪い
③政治資金に使ったことの証明ができない場合、脱税の罪にも問われるから問題・悪い
ということでした。
うっかり記載し忘れていた、ということであれば、①の問題だけで済みます。
しかし秘書は派閥から指示があったと供述しているそうです。
裏金は総額10億円にものぼると見られています。
これを、”ついうっかり”と言っても、誰も納得しないでしょう。
中には真面目にやっている人もいるとのことですが、それを信じるのは、現状では難しいところです。
以上、パーティー券とは何なのか、裏金の何が問題なのか、悪いのか、わかりやすく解説して参りました。
知らぬが仏といいますが、知らないというのは恐ろしいものです。
お金をかけずに活動ができるよう、考えてもらいたいものです。
そして選挙に勝ちたいのは何故なのか、問いかけてもらいたいですね。
参考サイト:Yahoo!ニュース(https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/d0faf65e02e4b790426c0a59fc59a9ac33fe3a27)
選挙ドットコム(https://www.google.com/amp/s/go2senkyo.com/articles/2015/12/17/13070.html/amp)